読了・感じたこと「部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書 プレーイング・マネージャーになってはいけない」

任せ方の教科書

マネージャー職についたばかりの方、部下の指導やチームビルディングに悩んでいる方、会社内の権限委譲の仕組み作りや競合優位性を考えている人に多くのヒントが詰まっている本書。今回は自分が読んでみて感じたことを箇条書きで書いてみる。

 

1.世の中の変化を機敏に捉え、バリューを提供し続けることが大事

グローバリゼーションとは、一言でいえば、「ゲームのルールが変わったこと」を意味しています。つまり、新しいルールを覚えて、新しい人材に仕事を任せて、これまでとは違った戦い方をしなければ、勝てなくなってしまうのです

部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書 P.59より引用

世の中が変化していくスピードは次第に速くなっている実感がある。国を超えた目線で見たらもっと速いのだろう。重要なことは今の状態に甘んじず、常に世の中をより良くするための新しい一手を打ち続けること。それが競合優位性に立つことにも繋がるんだろうと感じた。

世の中が変化していく速度は遅くなることは無いように感じるので、その前提で考えるのであれば僕らは立ち止まっちゃいけない。立ち止まってたらマイナスになってしまう社会が現代。痺れる時代やね。

2.上司の仕事は部下に働いてもらうこと

だから上司は、自分で仕事を抱えようとせず、部下に仕事を任さなければなりません。「人にしてもらう」のは、上司の仕事の基本です。

部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書 P.97より引用

人1人にできることは限界がある。マネジメント可能な範囲もまた然り。

このことから、上司またはリーダー職の人は部下に働いてもらう動きをしていかなくてはいけない。本書のサブタイトルに「プレーイング・マネージャーになってはいけない」と書いてある理由の1つがここにあると感じた一文。

プレイングマネージャーって、1人前のマネージャーになるためには必ずくぐらなければいけない登竜門だと思っていた。でもそうだよね、、マネージャーとして人に任せる力を集中して養わないと仕事が中途半端になってしまうし、あまり良くないと思った。これは実体験済み。

3.部下にいきなり高得点を求めない。新しい仕事の合格点は60点から

部下が10人いるのなら、まず10人全員が「毎回60点取れる」ようにするのがマネージャーの役割です。

部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書 P.103より引用

60点を合格ラインに据え置いているのは、「新しい仕事をいきなり80~100点でこなしてもらえることを期待できない」という考えから始まっているように思った。

60点取れる人・取れない人のムラがあってもダメなのは、チームとして個々人が支え合う姿勢を求められているように感じる。そのやり方が知識やノウハウの共有だったり、あるいはタスク分配だったりするのだろう。

4.個々人の得手・不得手を見抜いて適材適所を貫く

「攻め」が得意な部下には、「攻め」の仕事だけを任せる

部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書 P.116より引用

人それぞれ、向き不向きが必ずあるため、どうせなら得意なことを任せるのが一番成果を出しやすいとのこと。

確かに自分にも向き・不向きはある。分析・ロジカル・客観的な目線・仕事の粒度を細かく突き詰めることは得意だが、新しい発想を出したり人を引っ張ったり、白熱する議論に何らかのターミナルポイントを設置するのはなかなか難しいと感じる。

きっとマネージャー職に就く・就かないも人それぞれ得手不得手があるのだろう。エンジニアを例に挙げると、技術に特化したい人とマネジメントやチーミングをやりたい人とで大きく分かれているように思う。

5.強い組織とは、面積が大きい組織のことを言う

仕事は1人でするものではありません。チームでするものです。三角形でも四角形でも尖っていても、組み合わせることで強い石垣がつくれれば、それでよいのです。組み合わせたとき、隙間ができてしまうのなら、「小さな石」を入れて、埋めたり、つないだりすればいい。その「小さな石」こそ、上司(マネージャー)の役割です。

部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書 P.122より引用

んなるほど、、これは結構唸った。「強い組織 = 面積が大きい石垣」と言う解釈。上司は隙間を埋める役割か〜。今まで何となく、個々人をオールラウンダーに育てていきたいと思う部分が自分にはあった気がする。が、それだとせっかく存在する個々人の強みを活かしきれないということだ。自分の考えを改めたほうが良いと思った。

6.人間は鉄タイプ・瓦タイプにざっくり分けられる

人間の特性は、大きく「鉄タイプ」と「瓦タイプ」に分かれると思います。

・鉄タイプ…仕事に負荷をかけるなど、叩いたほうが伸びるタイプ

・瓦タイプ…時間をかけながら、じっくり育てたほうが伸びるタイプ

部下を持ったら必ず読む「任せ方」の教科書 P.140より引用

僕は現在34歳。30代は鉄タイプの人のほうが多いように感じる。今20代の人たちは、どちらかというと瓦タイプの人が多い印象。一概には言いきれないが、年代というか育ってきた境遇の違いで変わってくるのかもしれないと思った。

 

とりあえず以上。他にもあと4つくらい読んでて気に留めた内容があるので、随時更新していく予定。