読了「エンジニアのためのマネジメントキャリアパス」【第3章(3.1~3.3)】感じたこと

エンジニアのためのマネジメントキャリアパス

前回に続き、「エンジニアのためのマネジメントキャリアパス」第3章を読んで自分の琴線に触れた内容をもくもくとアウトプットしていく。今回の3章は内容が多いため、2回に分けて記事を書く。ちなみに前回記事はこちら:

読了「エンジニアのためのマネジメントキャリアパス」【第2章】感じたこと

3章 テックリード

順不同で引用を記載する。

その1:

[テックリード とは](ソフトウェアの)開発チームに対する責任を担い、最低でも自身の職務時間の3割はチームと共にコードを書く作業に充てているリーダーのこと。

その2:

具体的には、経営陣との連絡や話し合いの場でチームの代表を務める、機能を提供するための計画を練る、プロジェクト管理の大部分を細部まで担当する、といった職務です。

その3:

企業によって、また企業内のチームによって、テックリードの役割は多少異なるでしょうが、[tech lead]という呼称からもわかるように、これは専門のスキルとリーダーシップとか共に求められる役割であり、多くの場合「ひとりが長期にわたって就く職位」というよりはむしろ「複数の人が順次一時的にそのすべてを担う職責群」なのです。

その4:

プログラムの作成作業に思う存分没頭したいと望む人はテックリードの適任者ではありません。テックリードがそういう作業に没頭しているとすれば、その人はテックリード の職務を果たしているとは言えないのです。

んんんなるほど、大変になるほど。

 

これ、今の僕が担っている業務のうち、プロジェクト管理 + 技術的提案の要素が入っていると思った。さらに言うと、本書では著者が在籍していたRTR(Rent the Runway)におけるテックリードの役割として

・各メンバーと定期的に(週1回)1対1のミーティングを行う。

・各メンバーにキャリアアップや作業の進捗状況、改善点、報奨などについて、権限内で定期的なフィードバックを与える

・各メンバーの研鑽を要する領域を、そのメンバーと共に見きわめ、その領域の能力強化を、プロジェクトでの職務遂行、外部での学習、メンタリングを介して支援する

と記載があったのだが、これ完全に今の僕の動きと合致している。ほぉー、面白い。他社におけるテックリードの定義に俄然興味が湧いた。

3.1 優秀なテックリードなら必ず知っている、ある奇妙な「コツ」

優秀なテックリードになるための最大のコツ、それは

「実際のプログラミングの作業からあっさり一歩引き、「技術面での貢献」と「チーム全体のニーズへの対応」のバランスを取る努力を惜しまない」というものです。

ああこれもだ。とくに以下の内容なんかは、まさに僕の今の状況にピッタリ当てはまる:

人間誰しも勝手知ったる仕事のほうがやりたいものですから、得意な仕事に使っていた時間を削って新しい仕事を習い覚えなければならないのは、かなり辛いことだと思います。

 

やっぱりそうだよね、、コード書いてばかりの日々から突然テックリードに相当する職務にスイッチするのって大変だと、今まさに感じているところ。

3.2 テックリードの基礎知識

テックリードは、ある作業を自分独りで完遂するべき場合とメンバーに任せるべき場合をきちんと心得た上で、ソフトウェアの開発者としての役割、システムアーキテクトとしての役割、ビジネスアナリストとしての役割、そしてチームリーダーとしての役割のすべてを適宜こなさなければなりません。

いや、まさにこれ今僕やっているわ。この内容ができるようになるためには自社のWebサービスの仕組みの殆どを把握できている必要があり(経験上、おおよそ7~8割理解できていれば何とかなる)、且つその技術的課題のポイントや打開策案に頭を使っている状態でなくてはならないと感じる。

3.3 プロジェクトの管理

結局のところ、プロジェクトの計画を練る作業の真価は、完璧な計画を立てることにあるのでもなければ、事前にあらゆる詳細を漏れなく把握することにあるのでも、はたまた今後の予測を立てることにあるのでもなく、実際にプロジェクトを始動させ、どう展開していくかを見届けるよりも前に、プロジェクトをある程度掘り下げて考える努力を惜しまないことにあります。

僕、昨年末に3ヶ月規模の開発プロジェクトに入ったのだけど、まさに上記のような状態の中で戦っていた記憶がある。新機能追加に伴い、プロジェクト計画の見立てを作るのはエンジニアにしかできない仕事だというのをまさに味わった。また、当該プロジェクトは僕自身がテックリード的な立ち位置で動かしたものでもあったため、基本的に僕が設計を考え、時々上司に相談したりしながら進めたという流れだった。

 

今回はこれで以上。次回は第3章後半に続く。