「何故エンジニアはアウトプットすることが求められるのか?」について考えてみる

アウトプット

これ、つい最近まで結構不思議に思っていた。

今までの僕のフリーランスとしての仕事スタイルは「求められればそれに答えていく」という形で仕事を受けていた。新しい技術に触れば成長することもできるし、そこまで危機感を持たずにやってきた。

けど、先日から関わるようになったスタートアップで仕事をし、周囲がインプット&アウトプットに貪欲な姿勢を垣間見るうちに、

「うーん、、求められたら答えていくでは足りないのではないか?」

と思うようになった。

そこで、今回は何故アウトプットが重要なのかについて書いてみる。

何の為にアウトプットするのか?を考える

まず、

「そもそも何の為にアウトプットするのか?」

を考えてみよう。

僕がとっさに思いついたのは下記だ:

  1. 自分のインプットを定着させる為
  2. 自分自身をアピールする為

間違ってはいないと思う。

読書と同様でインプットの定着率を上げるためにはアウトプットするのが一番だし、転職時に自分の力を評価してもらう指標の1つとして、アウトプット活動およびその質を見られることはままある。

さらに加えると、エンジニアの文化として

  • 自分がつまづいたことをweb上にアウトプットすれば、他に自分と同じ悩みを抱えた人にとっての大きな助けになる為

というのもある。文化というか、慣習に近いのかもしれない。

と、ここまではおそらく誰もが思いつくことだと思う。次でさらにもう一歩踏み込んでみよう。

自ら成長する機会を作り、成長していけるようになる為

もっと深く考えていったら、

  • 自ら成長する機会を作り、成長していけるようになる為

があることに最近気が付いた。きっかけは2つある。

1つ目は、今関わっているスタートアップ

「会社の大きな成長の為には、個々人の大きな成長が重要な鍵を握る」

という考え方を持っていたことだ。

2つ目は、たまたまTwitterから流れてきたこちらの記事を読んだことにある:

ベンチャー企業におけるエンジニアと組織の成長、そしてCTOの役割を考える

 

これらが頭の中で組み合わさった時に、

「ああ、自身を成長させ続けて自分の人生を主体的に生きることが自身の幸福に繋がるし、そういう人が溢れる社会になったら確かに良いよね」

と腑に落ちたのだ。その為にも、

「自ら成長する機会を作り、成長していけるようになる」

ことが重要になると。

おそらくだけど、リクルート創業者の江副浩正さんの社訓「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」に影響を受けた考え方なんだろうなと思う。捉え方は人それぞれかもしれないけど、個人的には人生に対して本質を突く非常に良い言葉だと思う。

自分で人生を切り開くスキルを磨く必要性

自分の人生を切り開く決断は、今までそれなりにやってきた。

転職したりフリーランスへ転向する際もそれなりに勇気と覚悟が必要だったし、それらがあったからこそ今の自分がいるのも事実だ。だが、人生を切り開くスキルが成熟しているかと言われたら、正直言ってYESとは言い切れないと思う。

そもそも、会社が要求してくることだけをこなすだけの仕事のスタイルでは、他者の力で人生が切り開かれることはあっても自分の力で人生を切り開くスキルが上達しない。これは正社員だろうがフリーランスだろうが関係のない話だ。

そういう状況下で、果たして自分が主体的に生きているかと言われたらどうもそうではないなと。フリーランスとして活動しているのに何だか本末転倒な話で、自分自身最も危機感をもった瞬間だった。

ちなみに、自分で人生を切り開くスキルが未熟だと

「何だか自分の人生が充実していないなぁ…」

と感じてしまう。実際自分でもそう感じたことがあるので、間違いないと思う。そしていつかは自分の人生が本当に充実しなくなってしまう。こんな恐怖はない。

ここまでの話から、僕は

「人生を切り開くスキルをもっと高めたい」

と思うようになった。その為に必要なことをブレイクダウンしていくと、アウトプット癖が大事になってくるということに着地したというわけだ。

自己実現したいことを模索する

自分の人生を主体的に生きる = 自己実現

と言っても差し支えないと思う。

自己実現の為には、

  1. 自分が何者で何を成そうとしているのか
  2. その為に今までどんなアプローチや経験をしてきたのか
  3. 今の自分に何が足りないのか

といったことを常に考え、主張やアウトプットしていくことが大事。そして、自分が困った時に手を差し伸べてくれる人との繋がりを創っていく必要がある。

強い繋がりよりも弱い繋がりのほうが、人生を切り開きやすい

僕は今まで、濃い繋がりだけを重視してきた。性格的に、自分と感覚の合わない人と付き合うのが苦手だったこともある。

しかし世の中というのは分からないもので、短期間でも一緒に仕事した人とか、あるいはたった一度の面識で繋がったような人が、自己実現の為に必要なリソースを提供あるいは紹介してくれることがある

これ、もっと深く掘り下げると

「コンフォートゾーンから飛び出さないと自己実現はできないよね」

という話に似ていると思っている。そう考えると、新しい何かを切り開くには、弱い繋がりから生み出されるコラボレーションが結構大事。これはつまり、「社会との接点の数が多い状態」を創る必要があるとも言える。

まとめ

何だか別にエンジニアだけに限らない話になってしまったけど、総じてあらゆる職種というか、全ての人に対して下記のことが言えると思っている。

「自己実現して幸せに生きるようになるためには、自ら人生を切り開く力が重要だ。
その為には自己成長と、社会の中で浅く広く人と繋がってチャンスを掴むことが必要で、
その手段の1つとしてアウトプットをどんどんしていこう」

ということなんだろうなと勝手に腑に落ちながら考えている。僕はもうすぐアラフォーになるけど、それが40代以降に求められるスキルというか、経験の1つなのではないかと。

人生を豊かに生きるスキルが身につけば、50代も60代もそれ以降の年になっても、きっと輝き続けながら人生を生きることができるのだろうし、自分の子供にも周囲の人たちにも良い影響を与えられる人間になっているはず。

その過程では、上手くいくことだけでなく失敗することも必ずあると思う。けど、総じて楽しむべきだと思っている。人生一度きりなわけだし、長い時間凹んでいたら勿体無いよね。20代の時は残りの人生なんて微塵も思っていなかったけど、30代になってから少し意識するようになり、そう思うようになった。