MacBookユーザーが辿り着いたLofree Edge - 最適な外付けキーボード選定の全記録
2025/04/07

masyus
MacBookを使用する方は、PC内蔵のパンタグラフ式キーボードを使われていることが多いと思います。私も該当者ですが、今までずっとPC内蔵キーボードを使い続けてきたため、
「私に合うキーボードはこれで本当に良いのだろうか?」
と考えることが直近増えていました。たとえばキーボードを変えることで生産性が今以上に向上するのであればそれを追求していかない理由はないと思い、外付けキーボードを模索するようになりました。
私のキーボード使用変遷
過去に私は業務でWindows OSのPCを3年、その後はMac OSのPCを10年以上使い続けて現在に至ります。今使用しているPCはMacBook ProもしくはAirです。
最初期はデスクトップPCを使っていたため必然的に外付けキーボードを使っていましたが、この時は市販の安いキーボードから使い始めた記憶で、キーボードに対して特段の思い入れはありませんでした。Macを使い始めてからは公私問わずノートPCを使用するようになったため、パンタグラフ式のPC内蔵キーボードを多用するようになりました。
初めてのメカニカルキーボード使用時代
上の図を見ていただくとわかるように、合間にメカニカルキーボードやMagic Keyboardを使っていた時期があります。初めてメカニカルキーボードを使ったのは2011年で、当時としてはまだ母数が少なく珍しい部類だった分割キーボードのKinesis Freestyle Solo Keyboard (8" inch cable) を試していました。この時の学びは沢山あり、
- 初めての英語配列キーボードで、慣れるのに時間を要する
- が、慣れればWebエンジニアにとって英語配列のほうが以下のキーを打ちやすいため便利だと知った
- バッククォート(`)
- チルダ(~)
- バックスラッシュ(\)
- バーティカルバー(|)
- が、慣れればWebエンジニアにとって英語配列のほうが以下のキーを打ちやすいため便利だと知った
- メカニカルキーボードによくあるキー配列の僅かな違いに慣れる必要がある
- ブラインドタッチできてもタイピングを慣れ直す必要があるため、キーボード変更時は必ず通る道だと知った
- 8インチ(=約20cm)の分割距離だと腕の負担を軽減しにくい
- もっと長い分割距離が必要
- 打鍵時のカチャカチャ音が気になる
- 静音のほうが良い
というFeedbackを得たのでした。
Magic Keyboard使用時代
Mac OSのノートPCを使用していた時期にMagic Keyboardを使っていたことがあります。きっかけは在籍企業から貸与されたMacBookがたまたま日本語配列キーボードだったことで、この時点の私は既に英語配列に慣れてしまったため日本語配列に馴染めず、やむなく英語配列のMagic Keyboardを購入して使っていたという経緯です。当時はPC内蔵キーボード上にアクリル板を敷き、その上に別売の高さ調整用滑り止めを付けたMagic Keyboardを置いて使う、所謂尊師スタイルで運用していました。
その後、英語配列キーボード内蔵のノートPCに差し替えができたため、尊師スタイルをやめてPCをクラムシェルモードに切り替えて運用しました。この当時はコロナ禍であったこともあり、自宅の作業環境を整えた結果クラムシェルモードでの運用が適している時期でした。Magic Keyboardを使用した時の学びは以下です。
- キーがMacBookと同配置のため、非常に慣れやすい
- すぐに慣れるは必須
- パンタグラフ式はやはり打ちやすい
- MacBook内蔵キーボードと特段変わりなし
- 昨今のMagic KeyboardはTouch ID(指紋認証ボタン)があって便利
- 通常の外付けキーボードには指紋認証機能が搭載されておらず、Apple純正製品だからこそではある
- ただ、私のMagic KeyboardはTouch ID搭載の1世代前のモデルだったためこのメリットを受けられず(悔しい)
- カラーバリエーションがホワイト1択のみなのが痛い
- 自宅のリモート環境は作業場を黒色でなるべく統一しているため、白色は浮く。ブラック出してほしい
- 高さ調整滑り止めをつけたことによる弊害
- 打鍵中にキーボードがしなる感覚が生じる
- キーボード後方に滑り止めをつけたことでキーボード前方の備え付けの滑り止めが効力を発揮しなくなり、時々キーボードの位置がずれてしまう
その後はクラムシェルモードにする必要性も薄れてしまったため、
「わざわざMagic Keyboard使うよりもMacBook内蔵のキーボードに戻せば良いんじゃない?」
となり、MacBook内蔵のキーボードに戻した経緯があります。その後は基本的にMacBookのPC内蔵キーボードで特に不便を感じていませんでした。そこから
「私に合うキーボードはこれで本当に良いのだろうか?」
と思い至ります。
キーボードに求める要件
私がキーボードを追求する上で考えたことは以下でした。
キーボード選定の前提条件
- MacBookのPC内蔵キーボードとキー配置が近いこと
- 打鍵時に静音であること
- 英語配列キーボードであること
- 黒色のカラーバリエーションがあること
今回選定するキーボードに求めること
- 文字を打ちやすいこと
- 長時間キーを打ち続けても疲れにくいこと
- 手首に負担がかからないこと
- ときめくこと(デザインがかっこいい等の理由で愛着が湧くこと)
これらをうまく満たしてくれるキーボードを探しに行きます。
世の中にどんなキーボードがあるのかを把握する
ネットでキーボードについて調べると様々なサイトや動画が拝見できますが、個人的に特に参考になったのはDaihuku KeyboardのYoutubeチャンネルでした。ここでは国内外のメカニカルキーボードや自作キーボードに至るまで多種多様なキーボードを幅広く紹介しているため、
「まずはどんなキーボードがあるのかを知りたい」
というニーズを満たせる大変参考になるチャンネルです。実際に見てみると実に多種多様なキーボードが世の中にあると知れます。私の場合、逆にありすぎて目星をつけられなくなりそうでしたが、とりあえず市販で手に入れやすく且つ気になるキーボードを知ることができました。
実際に触ってみないと分からないことが多いので、キーボードを試打しに行ってみる
自分が気になるキーボードに目星をつけたものの、
動画を見ただけでは実際に自分でキーを打ってみた感触が分からない
ため、どこかで試打する必要があると感じました。ネットで調べてみたところ、こちらの記事を見てキーボードを試し打ちできるお店を把握しました。その中でもビックカメラ 池袋カメラ・パソコン館が自宅からの距離と品揃えの点で良さそうだと知り、ここへ出向いてみることにしました。
実際に試打できたのは以下のキーボードです。
- Realforce
- Keychron
- FILCO
- ロジクール
- NuPhy
- Barroco Mistel
- Lofree flow
残念ながら分割タイプのキーボードはありませんでしたが、それでも人気どころのキーボードはひととおり試打することができました。この時得られたフィードバックは以下です。
- 私は下記の理由でパンタグラフもしくはロープロファイルが好きである
- 少ない力で打鍵できる
- キーが深くないため、次のキーを打鍵しやすい
- 逆にいうと、メカニカルキーボードによくあるが
- キー自体に深みがあると次の狙いのキーを打つまでの間にある別のキーが指に引っかかりやすい
- 青軸のように反発力の強いキーボードは疲れやすい
- 私は打鍵時のカチャカチャ音があまり好きではない
- 職場も仕事部屋も他の人が近くにいることが多いので、打鍵音がうるさいと言われる可能性がある
- 気を使うことになるので打音は極力出ないほうが望ましい
- 職場も仕事部屋も他の人が近くにいることが多いので、打鍵音がうるさいと言われる可能性がある
- 次のキーを打鍵しようと手を動かすとき、たまに指がキーの上を滑ることで狙ったキーが打鍵できないことがある
- キーの摩擦係数が少し大きい、もしくはキー自体が中心から少し窪んだ形になっているほうが良さそう
試打を経て絞り込んだ購入候補キーボード3選
試打のフィードバックから得た要件を満たすキーボードは以下になりました。
第3位: ロジクール KX700
⭕️ Good
- キーの中心が窪んでいるため、打ち間違いを軽減できることが期待できる
🔺 もう少し
- デザインは悪くないが、個人的にはベストではなかった
第2位: Barroco Mistel AIRONE
⭕️ Good
- 68キーのみで、極限までキー数が絞り込まれた感じ
- キーボード自体がとにかく軽い。持ち運んで使うには便利
🔺 もう少し
- F1~F12とバッククォートのキーがない。どれも地味によく使うキーではあるが、そもそもキー数が少ないためリマップでも拡張が難しい
第1位: Lofree Flow Lite
⭕️ Good
- 打鍵・静音が最高に良い
- 専用キーマッパーはWinOSのみ対応らしい
- 私の場合はMacOSのため、Karabiner-Elementsによるキーリマップで代替可能
- 安い。¥17,600(2025年1月時点)
🔺 もう少し
- カラーバリエーションがホワイトとグレーのみ。ブラック系も欲しかった
購入候補キーボードの姉妹製品も確認し、最終候補を決める
仕事における作業効率も踏まえると、バッククォートキーがないBarroco Mistel AIRONEは候補から外さざるを得ませんでした。打鍵・静音は非常に良いですし外見もカッコよかったのですが、、惜しかったです。となると残りはロジクール KX700もしくはLofree Flow Liteになるのですが、その姉妹製品も、試打まではいかずとも確認したいところです。
そこで今回は試打を経て候補第1位となったLofree Flow Liteの姉妹製品も併せて確認してみました。
Lofree Flow
⭕️ Good
- カラーバリエーションにブラックがある
- アルミ製で高級感漂う
- タイピング音がするとのことだが、こちらの比較動画を見るにLofree Flowのほうが静音の様子
🔺 もう少し
- Lofree Flow Liteよりはお値段が高い。¥29,999(2025年1月時点)
Lofree Edge
⭕️ Good
- カラーバリエーションにブラックがある
- 特にボルケーノグレーはミリタリーな印象でかっこいい
- ディスプレイホルダーもついてくる。キーボードを部屋に飾りたい時に映えそう
- こちらの比較動画を見ると、打鍵感が理想的でタイピング音も他のLofreeキーボードと比べて静か
🔺 もう少し
- キーボード下に謎の余白(キー2個分程度)があり、リストレストの邪魔にならないか?
- と思いましたが、私がリストレストを使う時はキー2個分程度の余白の先に配置していたため、特に問題なさそう
- Lofreeの最高級モデルでお値段が高い。¥40,000弱(2025年1月時点)
私の作業環境における色の相性としてはブラック系が好ましいため、姉妹製品のLofree FlowもしくはLofree Edgeが最終候補となりました。正直どちらも甲乙つけ難い性能とデザイン美があります。
新品よりも中古品で、値段の壁を突破する
ここまで選定が完了し、最後はお金との相談をします。現実を見ると、あまりにも値段の高いものには手を出しづらいところではあるためLofree Edgeが候補から外れそうになります。ただ、よくよく考えると
絶対に新品を買う必要はない
と思い至りました。たとえば私が普段使っているオフィスチェアは中古品で新品の半額以下程度で購入したのですが、細部の部品が壊れることはあってもパーツ交換で維持できており、中古ながら10年以上使えています。こうした経験から、ガジェット類もほぼ同じ感覚で中古品を狙って問題ないであろうと考えたわけです。
どんな中古品を狙うか?
次にどんな中古品を狙うかですが、あまり使用されていないものを必須要件にしました。中古品の過去使用歴が短いほど、購入後も永く使えることが期待できます。
また、外観は理想は無傷であることですが、微細な傷が1~2箇所ある程度でしたら気にしません。流石にそれ以上傷があったり、損傷具合が擦れている程度ではなく欠けているようなレベルだと愛着が弱まりそうなので避けました。
どこで中古品を探すか?
最後にどこで中古品を探すかですが、Amazonや楽天でも中古品を買えますが今回はメルカリを選びました。メルカリでは基本的に出品者が個人で、
- 「買って使ってみたが自分には合わなかった(キーボードあるある)」
- 「アフィリエイト等の宣伝目的のために買ったが、その後一度も使わなかった」
などの理由から、殆ど未使用且つAmazonや楽天よりも安く売られていることが多いです。但し、買いたいものが直近販売開始されたものである場合、さほど値下がらないこともあるので注意が必要です。
メルカリにおけるLofreeキーボードの相場
「どんな中古品を狙うか?」の要件に沿ったものですと、2025年1月時点では以下でした。
- Lofree Flow Lite
- ¥15,000前後(新品で¥17,600)
- Lofree Flow
- ¥15,000 ~ ¥20,000前後(新品で¥29,999)
- Lofree Edge
- ¥20,000 ~ ¥25,000前後(新品で¥40,000弱)
これくらいの相場感であれば、最高級モデルのLofree Edgeも視野に入ります。
最終的にメルカリでLofree Edgeを買いました
こちらが実際に買ったキーボードです。Lofree Flowも捨てがたかったですが、メルカリなら価格帯が許容範囲でしたためLofree Edgeにしました。実際の使用感については別途記事にしますが、端的に言うと買って正解でした。Fnキー周りが多少キーリマップ必要ですが、慣れるのも早かったように思います。
次回のキーボード設定に必須要件として組み込みたいこと
今回のキーボード選定では「手首に負担がかからないこと」を満たせるキーボードには残念ながら巡り会えませんでした。分割キーボードで良いものがあればと期待していたのですが、分割キーボード且つパンタグラフ or ロープロファイルというものがネットを探し回っても見つからず、最終的には自作するしかないのだろうと思っています。取り急ぎ現時点ではタイピング時に手首の負担を感じていないため、次回のキーボード選定に期待したいと思います。