MacBookユーザーはロープロファイルキーボードと相性が良い - 静音性と打ちやすさを求めて
2025/05/07

masyus
MacBookを使用する方は、PC内蔵のパンタグラフ式キーボードを使われていることが多いと思います。私も該当者ですが、今までずっとPC内蔵キーボードを使い続けてきたため、
「私に合うキーボードはこれで本当に良いのだろうか?」
と考えることが直近増えていました。たとえばキーボードを変えることで生産性が今以上に向上するのであればそれを追求していかない理由はないと思い、外付けキーボードを模索するようになりました。
私のキーボード使用変遷
過去に私は業務でWindows OSのPCを3年、その後はMac OSのPCを10年以上使い続けて現在に至ります。今使用しているPCは
- 仕事用: MacBook Pro M1 Max
- 個人用: MacBook Air M2 2022
です。
最初期はデスクトップPCを使っていたため必然的に外付けキーボードを使っていましたが、この時は市販の安いキーボードから使い始めた記憶で、キーボードに対し特段の思い入れはありませんでした。Macを使い始めてからは公私問わずノートPCを使用するようになったため、パンタグラフ式のPC内蔵キーボードを多用するようになりました。
初めてのメカニカルキーボード使用時代
上の図を見ていただくとわかるように、合間にメカニカルキーボードやMagic Keyboardを使っていた時期があります。初めてメカニカルキーボードを使ったのは2011年で、当時としてはまだ母数が少なく珍しい部類だった分割キーボードのKinesis Freestyle Solo Keyboard (8" inch cable) を試していました。この時の学びは沢山あり、
- 初めての英語配列キーボードで、慣れるのに時間を要する
- が、慣れればWebエンジニアにとって英語配列のほうが以下のキーを打ちやすいため便利だと知った
- バッククォート(`)
- チルダ(~)
- バックスラッシュ(\)
- バーティカルバー(|)
- が、慣れればWebエンジニアにとって英語配列のほうが以下のキーを打ちやすいため便利だと知った
- メカニカルキーボードによくあるキー配列の僅かな違いに慣れる必要がある
- ブラインドタッチできてもタイピングを慣れ直す必要があるため、キーボード変更時は必ず通る道だと知った
- 8インチ(=約20cm)の分割距離だと腕の負担を軽減しにくい
- もっと長い分割距離が必要
- 打鍵時のカチャカチャ音が気になる
- 静音のほうが良い
というFeedbackを得たのでした。
Magic Keyboard使用時代
Mac OSのノートPCを使用していた時期にMagic Keyboardを使っていたことがあります。きっかけは在籍企業から貸与されたMacBookがたまたま日本語配列キーボードだったことで、この時点の私は既に英語配列に慣れてしまったため日本語配列に馴染めず(日本語配列にあまりメリットもありませんでしたので)、やむなく英語配列のMagic Keyboardを購入して使っていたという経緯です。当時はPC内蔵キーボード上にアクリル板を敷き、その上に別売の高さ調整用滑り止めを付けたMagic Keyboardを置いて使う、所謂尊師スタイルで運用していました。
その後、英語配列キーボード内蔵のノートPCに差し替えができたため、尊師スタイルをやめてPCをクラムシェルモードに切り替えて運用しました。この当時はコロナ禍であったこともあり、自宅の作業環境を整えたこととMagic Keyboardを使用するようになっていたことから、クラムシェルモードでの運用に挑戦していました。
Magic Keyboardを使用した時の学びは以下です。
- キーがMacBookと同配置のため、非常に慣れやすい
- すぐに慣れるは必須
- パンタグラフ式はやはり打ちやすい
- MacBook内蔵キーボードと特段変わりなし
- 昨今のMagic KeyboardはTouch ID(指紋認証ボタン)があって便利
- 通常の外付けキーボードには指紋認証機能が搭載されておらず、Apple純正製品だからこそではある
- ただ、私のMagic KeyboardはTouch ID搭載の1世代前のモデルだったためこのメリットを受けられず(悔しい)
- カラーバリエーションがホワイト1択のみなのが痛い
- 自宅のリモート環境は作業場を黒色でなるべく統一しているため、白色は浮く。ブラック出してほしい
- 高さ調整滑り止めをつけたことによる弊害
- 打鍵中にキーボードがしなる感覚が生じる
- キーボード後方に滑り止めをつけたことでキーボード前方の備え付けの滑り止めが効力を発揮しなくなり、時々キーボードの位置がずれてしまう
その後は
- クラムシェルモードにするとデスク周りはすっきりするが、ディスプレイ1台分損するため結果的に作業効率が悪くなる
- クラムシェルモードだと指紋認証ができなくなるため、ログイン時に都度パスワード入力が必要になる
ことが負担に感じるようになり、クラムシェルモードにする必要性も薄れてしまったため、
「わざわざMagic Keyboard使うよりも、MacBook内蔵のキーボードに戻せば良いんじゃない?」
との判断から、MacBook内蔵のキーボードに戻した経緯があります。以降は基本的にMacBookのPC内蔵キーボードで特に不便を感じていませんでした。
キーボードに求める要件
私がキーボードを追求する上で考えたことは以下でした。
キーボード選定の前提条件
- MacBookのPC内蔵キーボードとキー配置が近いこと
- 打鍵時に静音であること
- 英語配列キーボードであること
- 黒色のカラーバリエーションがあること
今回選定するキーボードに求めること
- 文字を打ちやすいこと
- 長時間キーを打ち続けても疲れにくいこと
- 手首に負担がかからないこと
- ときめくこと(デザインがかっこいい等の理由で愛着が湧くこと)
これらをうまく満たしてくれるキーボードを探しに行きます。
世の中にどんなキーボードがあるのかを把握する
ネットでキーボードについて調べると様々なサイトや動画が拝見できますが、個人的に特に参考になったのはDaihuku KeyboardのYoutubeチャンネルでした。ここでは国内外のメカニカルキーボードや自作キーボードに至るまで多種多様なキーボードを幅広く紹介しているため、
「まずはどんなキーボードがあるのかを知りたい」
というニーズを満たせる大変参考になるチャンネルです。実際に見てみると実に多種多様なキーボードが世の中にあると知れます。私の場合、逆にありすぎて目星をつけられなくなりそうでしたが、とりあえず市販で手に入れやすく且つ気になるキーボードを知ることができました。
実際に触ってみないと分からないことが多いので、キーボードを試打しに行ってみる
自分が気になるキーボードに目星をつけたものの、
動画を見ただけでは実際に自分でキーを打ってみた感触が分からない
ため、どこかで試打する必要があると感じました。ネットで調べてみたところ、こちらの記事を見てキーボードを試し打ちできるお店を把握しました。その中でもビックカメラ 池袋カメラ・パソコン館が自宅からの距離と品揃えの点で良さそうだと知り、ここへ出向いてみることにしました。
実際に試打できたのは以下のキーボードです。
- Realforce
- Keychron
- FILCO
- ロジクール
- NuPhy
- Barroco Mistel
- Lofree flow
残念ながら分割タイプのキーボードはありませんでしたが、それでも人気どころのキーボードはひととおり試打することができました。
私のようなMacBookユーザーにフィットする可能性があるキーボードはロープロファイルである
試打によって得られたフィードバックをもとに辿り着いたのが、私は下記の理由でロープロファイルが好きであるということでした。
- 少ない指圧で打鍵できる
- キーが深くないため、次に打つキーを打鍵しやすい
- 逆にいうと、メカニカルキーボードによくあるが
- キー自体に深みがあると次の狙いのキーを打つまでの間にある別のキーが指に引っかかりやすい
- 青軸のように反発力の強いキーボードは疲れやすい
- 私は打鍵時のカチャカチャ音があまり好きではない
- 職場も仕事部屋も他の人が近くにいることが多いので、打鍵音がうるさいと言われる可能性がある
- 気を使うことになるので打音は極力出ないほうが望ましい
- 職場も仕事部屋も他の人が近くにいることが多いので、打鍵音がうるさいと言われる可能性がある
他方、次のキーを打鍵しようと手を動かすとき、たまに指がキーの上を滑ることで狙ったキーが打鍵できないことがあるため、
- キーの摩擦係数が少し大きい、もしくはキー自体が中心から少し窪んだ形になっているほうが良さそう
というフィードバックも得られました。
実際のキーボード選定
以下の記事に別途まとめましたので、併せてお読みください。
次回のキーボード選定に必須要件として組み込みたいこと
今回のキーボード選定では残念ながら、手首に負担がかからないことを満たせるキーボードに巡り会えませんでした。分割キーボードで良いものがあればと期待していたのですが、
- 分割
- ロープロファイル
の2点を満たすキーボードがネットを探し回っても見つからず、最終的には自作するしかないのだろうと思っています。次回のキーボード選定時に、良いキーボードに巡り会えることを期待したいと思います。