2児の父として挑戦する育児×エンジニアキャリアの両立戦略 - 朝活で切り開く持続可能な成長
2025/03/14

masyus
はじめに
私は2025年現在、3歳と1歳の子供を育てながら、フルスタックエンジニアとしてリモートワークをベースとしつつ、時々オフィスに行くハイブリッドワークで働いています。保育園に通わせる年齢の子供を子育てをしている方は痛感されているかと思いますが、子育て中は以下のような課題に直面します。
- 学習(自己研鑽)時間の確保が困難
- 家計の支出増加(子供の食費や衣類、教育費等)
例に漏れず私も同じ課題に直面し、これらをどうやって解消していくか日々試行錯誤しています。今回は私と同じように子育てをしながらキャリアを築きたいWebエンジニアの方々に向けて、1.の課題を解消するために私が実践している時間創出と効率化の取り組みについて紹介いたします(2.を解消する取り組みは近日中に別途記事に書き起こします)。
子育て中は学習(自己研鑽)時間の確保が困難
子供が生まれる前までは平日土日祝の時間の使い方にあまり制限がありませんでしたので、やろうと思えば学習の時間をいくらでも確保することができました(逆に「いつでもやれるから今やらなくていいや」とサボっていたことが多いという欠点もありましたが、それはそれで別途対策方法を書き起こしたいと思います)。ですが、子供が生まれた後は
- 子供のおむつの取り替え
- 食事を作り、子供と一緒に食べる
- 子供と一緒に遊ぶ
- 子供と一緒にお風呂に入る
- 子供の歯を磨く
- 子供を寝かしつける(そのまま親も寝てしまうことがほとんど)
- 保育園へ送迎する
というオペレーションが普段の生活+αで発生し、且つそれを数年続ける必要があります。体力面でかなり負担がかかる状況です。これに子供が複数人いる場合、さらに負荷がかかります。上述した内容が子供の人数分発生するのに加え、
- 子供同士でケンカした時に仲裁する
- 保育園送迎で、子供複数人をまとめて保育園へ送迎するのは親1人だと困難なため、両親共に送迎する
などが追加されます。日々の生活で大人が学習を含め、自由な時間を捻出するほうが困難です。
学習(自己研鑽)時間の確保方法
以上の理由から、学習時間を確保するためには工夫が要ります。まず最初に取り組んだのは早朝の活用(毎日5:00-7:00) です。子供を寝かしつけ終わった後の時間を使う選択肢もありましたが、
- 我が家は子供がすぐに寝ない性質のため、寝かしつけ終わる時間が遅い
- 寝る前は頭がさほど働かず、良質なインプットとアウトプットができない
ため、断念しました。実際本を読みながら寝落ちしていることもあり、どうやってもうまくいきませんでした。
朝活導入の課題となったこと
私は元来
低血圧のため、早朝に起床するのが大変苦手
でした。早く寝たからといってスムーズに早起きできるわけではない体質のため、早朝起床するためにいくつか策を打ちました。以下、実践して効果のあった2つの施策を紹介します。
1. スマートホームの活用で早起きを促す
1つ目はスマートホームの活用です。スマートホームを整えることで、早朝起床しやすくするための環境を整えました。具体的には
- カーテンの自動開閉で、寝床で早朝に太陽光を浴びれる状態にする
- 作業部屋の空調を早朝に自動制御(夏は冷房を、冬は暖房をONにする)
- 照明の早朝自動点灯
が挙げられます。
1.は自然に目覚めるために特に重要なのですが、冬は太陽が昇る時間が遅いため効果が弱まります。それを補うために2.3.を加えました。2.3.を毎朝5:00頃に自動でONにすると地味に電気代がかかります。電気代はかかるのに早起きできないと損した気分になるので、損しないように何とか早起きをするようになる流れです。
スマートホームはSwitchBotを活用しています。近日中にどの商品を活用しているかを別途記事にまとめます。
2. 筋トレ習慣で早起きを促す
2つ目は筋トレ習慣を身につけることです。こちらは低血圧対策になります。筋力があると体力がつくだけでなく、体温が少し高くなります。低血圧で一番苦しめられているのが平熱が低めであることで、これを改善することで早起きしやすくなることが狙いです。
私の場合は長年のデスクワークと運動習慣の無さにより姿勢が猫背になっていたため、早起きだけでなく姿勢矯正にも効果を発揮する筋トレを導入しました。具体的な部位と筋トレ方法は以下です。
- 大腿四頭筋 → ブラジリアンスクワット
- 腹筋 → レッグレイズ
- 背筋 → 懸垂
これらを、自宅に導入したトレーニングベンチと懸垂マシンで鍛えるようにしています。以前は近所のフィットネスクラブを活用して筋トレしていましたが、
- 子育てで気軽にフィットネスクラブへ通えなくなった
- 自宅に空きスペースがあった
ため、自宅に必要最低限のマシンを揃えて筋トレをするようになりました。
効率的な学習の実践
早起きにより早朝の時間を、一番冴えた状態の脳で活用できるようになりました。ですが、朝活できる時間は毎日2時間程度で少ないといえば少ないです。となると次はキャリアを高めるために
如何にして学習効率を高めるか?
が重要になりました。インプットの総量を増やす方法はいくつかあるのですが、私としては最近は
- 勤務先で取り組む仕事内容から学ぶ
- 技術書籍や公式ドキュメント、動画から学ぶ
- AIを活用して効率的に学ぶ
の3点に的を絞って取り組んでいます。
1. 勤務先で取り組む仕事内容から学ぶ
おそらく最もオーソドックスな学習方法だと思われます。Webエンジニアという職種に絞って解説すると、やはり現場で限られた制約の中で使われている技術スタックや設計から学ぶことは依然として沢山あります。特に、今までやってこなかった新しい仕組みを作る際は大きな学びがあります。
これらの機会を単にその場の流れでのみインプットするのは勿体ないです。そこで、
朝時間を活用してアウトプットする
ことをお薦めします(ここでいうアウトプットは、具体的には技術記事を書いたり登壇のためのスライドを作ることが該当します)。アウトプットすることで雑多にインプットした情報を体系的且つユースケース毎に整理し、一度脳内にインプットした情報をアップデートできます。また、アウトプットにより対外的に新しい知見や整理された知見を公開できるため、その知見が他の人の助けになることも魅力的ですし自身の認知度向上にも役立てます。
アウトプットを効果的にする第一歩としては、
どのインプットが自分にとって学びがあったかをマークしておく
のが良いです。私は日々の業務でSlackを使用しておりますが、Slackでやりとりした内容の中に自分にとって学びがあった投稿に対し、ブックマークをするようにしています。ブックマークした投稿を後から見返して、アウトプットの材料とします。
この方法の肝は「鉄は熱いうちに打て」です。ブックマークしてから時間が経過すると、当時それが学びだと感じた背景やリアルな感情が薄れます。ですので、なる早且つ小出しでも構わないのでアウトプットに繋げるのが大事だと感じています。
2. 技術書籍や公式ドキュメント、動画から学ぶ
こちらもオーソドックスな方法ではありますが、依然として重要な学習方法です。技術スタックはどんどん新しくなるため、技術書籍で体系的に知識を獲得する取り組みを地道に続けています。各種技術スタックの公式ドキュメントも必要に応じて時々精読しに行きます。これは目新しい情報を発見することにも貢献します。
最近、私の中で熱いと感じるのは
動画コンテンツ活用
です。Webエンジニア界隈は国内外問わず、情報発信する方が増えてきています。Udemyにも有益な動画教材が沢山あります。技術に関するもの以外に、キャリアに関する動画配信も増えました。その恩恵もあり、最近は動画から効率的に学ぶ機会が増えました。
また、昨今はコロナ禍を経て外部イベントもオンライン配信するところが増えました。子育てをしていると、オフラインイベントへの参加が極端にできなくなります。こうした背景からも、動画によって得られる恩恵は大きく感じるようになりました。
3. AIを活用して効率的に学ぶ
AI活用による学習効率化の寄与は特に大きくなってきています。私の場合、以下のAIツールを活用して学習と開発の効率を高めています。
- Gemini or Perplexity:技術調査やHow toの情報収集効率化
- Cursor:AIからの実装提案による学習効率化
- DeepL: 翻訳効率化
この中で特にお薦めしたいのが、GeminiやPerplexityなどの生成AIに搭載されたディープリサーチ機能です。たとえば何らかの技術選定機会があったとして、A,B,Cどの方法が今回の要件に最も適しているかを調査してまとめることがあると思います。ディープリサーチはこの調査と方法提案をかなりの精度で良いものを出してくれると最近感じます。前提条件をプロンプトへ詳細に渡してあげることが重要なため、要件定義力が問われます。
同じ立場の方へメッセージ
子育てとキャリアの両立は確かに大変です。大事になるのは
- 時間管理術
- お金管理術
になります。今回は時間管理術について触れてきましたが、逆に子育てがあったおかげで時間管理術が徹底された背景もあるため、総合的に見ると自分の人生がより良くなったのではないかと感じます。おそらく今以上に時間が無いタイミングはそうそうないと思いますので、子供の成長とともに使える時間が増えていくことを祈りつつ、日々学習とキャリア研鑽に臨んでみてください。私も日々研鑽を積み重ねて参ります。