「スーパーエンジニアへの道 技術リーダーシップの人間学」の要約・感じたことその4。これまでの内容はこちら:
今回は第9~10章の内容から学び・気づきがあった内容を、メモがてら要約する。
個人的ビジョンが問題解決型リーダーシップをもたらす
日誌は短期的な見通しを得るために効果的だったが、長期的な見通しを掴むためには経歴曲線を描くのが良い。経歴曲線を描くことで
- 自分が輝いていた時
- 落ち込んでいた時
- 自分が思い描く将来
が見えるようになる。
また、他人の経歴曲線と自分の経歴曲線を見比べてみると
同じような出来事があったとしても、それをどう解釈するかは捉え方次第で決まる
ということが分かる。
リーダーになれるか否かは、失敗に対してどう反応するかによる。リーダーになれる例で言うと、
逆境をプラスとして捉えられる人
だ。そうなるためには個人的ビジョンが必要となる。
個人的ビジョンとは誰もが考えるような月並みのビジョンではなく、
成し遂げる価値があると確信を持って言える物事があり、且つそれを「自分だからこそ独自のテイストを付加してやることができる」と捉えられたビジョン
のことを指す。この個人的ビジョンが品質を追求させ、仕事の重要性を高め、周囲へ大きな影響を与える。また、ビジョンを共有することで周囲が違いにリードし合い、大きな仕事を成し遂げる原動力となる。
どんな私的なビジョンを持つ人でも、理想主義的なビジョンは必ず持っているものだ。
他者へ影響を与えるようになる上で障害となるもの
他の人から見て自分がどう映るか、自分が他の人にどんな影響を与えているかを把握するのは難しい。把握できるようにする方法の1つとしては、自分と他人の2者間でのやりとりを細かく分析することだ。
自分と他人の2者がやり取りする時、顕在的するのは
- 言語化されたフィードバック
- 非言語化された挙動
の2つ。
お互いがそれぞれのフィードバックと挙動を、自身の潜在部分がどうなったために顕在化したのかを知る必要があるわけだ。つまるところ、自分自身を知るということになる。自分自身ですら意識できていなかった、電光的な思考の変化やその順序のプロセスを知る。
そのためには、相手が何らかのフィードバックなり挙動をしてから次に自分が反応するまでの以下7プロセスを追うと良い。
- 知覚入力
- 解釈
- 感情
- 感情についての感情
- 防御
- 発言に関する規則
- 結果
コミュニケーションは様々な要因が絡み合うため、ねじ曲がりやすい。周囲へ動機付けをする際にも障害となる。これを解消する方法の1つは
自分が問題に感じていることをさらけ出すこと
そうすることで、リードされる側の人がリードする側の人へ高い精度で正確な情報を伝えやすくなる。
個人的に読んで感じたこと
自分のビジョンに他のビジョンを上手く結びつけて昇華させることで、より自発的で責任を伴う動き方ができるようになるのだな
と考えを深められたのが1点。今までの自分も、自分の外にあった理念や思想を自分自身に結びつけることで大きな原動力を作ってきた感じがあったのだけど、それが言語化されたことで理解が深まったというか。
もう1点は心理的安全性の話でもよく出てきそうだけど、自分が感じていることをさらけ出すことの重要性をより深く感じた。側から見たら
「この人何考えてるんだろうな。。」
って思うようなことにも、実はちゃんと潜在的な背景があり、それを理解することでお互いに正確なフィードバックや挙動を与えられるようになる。大事。